LTVとは
LTV(Life Time Value)という言葉は聞いたことがあるでしょうか。日本語では「顧客生涯価値」と言います。
これは、顧客が生涯で自社に対しての購入金額・利益のことを指します。
つまり、「顧客がサービス・商品に対していくらお金を使うのか」というのがLTVとなります。
昨今、CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)が利用されることも多く、顧客の購買情報などが一元管理されており、このLTVという指標が注目されるようになりました。
LTVの背景
最近では色々なサービスや商品が目まぐるしく増えてきている背景もあり、新規顧客を獲得する単価も上がってきております。
1:5の法則という言葉があります。これは、「新規顧客を獲得するには既存顧客の5倍のコストがかかる」という考え方です。
したがって、LTVに力を入れるのは必然ということになります。
以下にLTVの算出方法について述べました。
LTVの算出方法
それではLTVの算出方法について説明します。
一般的な小売店や買い切り型のサービス・商品といったフロービジネスのLTVと、サブスクリプションモデルという月額型のストックビジネスのLTVの算出方法を紹介します。
関連記事:フロービジネスとストックビジネス(近日公開)
フロービジネスのLTV
本文LTV = (1回の購入単価 × 購入頻度 × 継続購買期間) – (新規顧客獲得費用 – 顧客維持費)
となります。
例えば、購入単価5000円(1回の購入単価)の商品を毎月買ってもらい(購入頻度)、3年間継続購入だったとします。
その場合、以下のような計算になります。
5000 × 12 × 3 = 180,000
そして、新規顧客獲得費用が5,000円で顧客維持費が年間1,000円で3年かかるとします。
5000 + (1000 × 3) = 8000
したがって LTVは180,000 – 8,000 = 172,000 となります。
ストックビジネスのLTV
月額制のサブスクリプションや賃貸の家賃といった月に定期的な収入があるサービスの計算式は以下の通りです。
(月額の費用 × 使い続けてくれる期間) -(新規顧客獲得単価 – 必要であれば維持費)
です。
なので純粋にサービスや商品が便利であったり、なくてはならないといった風になれば安定して収益が見込めます。
とはいえ、月額サービスを利用するハードルの高さはあります。また使ってみたけどサービスが合わなかったらすぐに解約といったことも起こりえます。
なおサブスクリプションモデルは、はじめの登録者数があまり多くなければ収益は見込みづらいという点もあるので注意です。
LTVを向上させるには
LTVを向上させるには、
- 顧客単価を上げる
- 購入頻度を上げる
- 収益率を高める
- 継続期間を延ばす
- 顧客獲得単価を下げる
- 顧客維持コストを下げる
があります。
①顧客単価を上げる
顧客単価を上げる方法はいくつかあります。よくある例だと、商品の値上げ値上げ、商品やサービスの複数購入や有料オプションの提案、セット販売などが挙げられます。購入頻度が少ないサービスや商品はオプションや大きな買い物の際には安心を買ってもらうためのサービス・オプションを用意しておくといいでしょう。
個人的にですが以前に新しいカメラを購入した際に、SDカードを一緒に進められましたが持っていたのでそのときはいらなかったんですが、カメラと一緒に購入してくれたら値下げしてくるとのことだったので購入しました。
②購入頻度を上げる
購入頻度を上げるにはメルマガやDM、一度購入にいたったユーザーのオーディエンスを使ったリマーケティング広告などがあります。
また、購入頻度が低い商品やサービスは①の時点で保証や修理値引きといったオプションをつけて顧客との接点を増やしておくとその後の何かしら別の商品やサービスが販売できるかもしれません。
③収益率を高める
購入単価や購入頻度が上がったとしても利益率が悪ければ意味がありません。物販であればクオリティやユーザーの満足度を下げずに原価を下げれないかを考えます。あとは形のない商品だと販売までの工程で人件費や経費など削減できないかという点もポイントです。
④継続期間を延ばす
ここがLTVの肝で一番難しく、収益も伸ばせる部分だと思います。顧客満足度を高め、この商品(サービス)がなければダメだと思わせることができれば継続期間は延びるでしょう。
⑤顧客獲得単価を下げる
広告を使って新規顧客を獲得しているなら獲得単価を下げましょう。広告クリエイティブやランディングページなどを改善するなどして獲得単価を下げましょう。
⑥顧客維持コストを下げる
メルマガやDM、リマーケティングで再購入を促している場合はこの部分の改善や経費を削減すればコストを下げることができます。
⑤と⑥に関してはコスト削減する部分なので無理に削減しようとして新規顧客獲得数や維持率が減ってしまっては意味がないので慎重に判断して行いましょう。
LTVまとめ
一般的な企業などはLTVを指標として取り入れているところが多いです。小規模企業やスモールビジネスではじめたばかりだとCRMの導入も難しいとは思いますが概念は知っておいて損はないと思います。
ビジネスが拡大していったらCRMを導入しLTVの指標もふまえてビジネスの拡大を図っていくといいでしょう。
ユーザーの行動心理を理解すればよりLTVの改善にもつながります。
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